2010/01/22▼
2010-01-22▼
考えさせられる作品ではあると思うが
現代社会における「陰」の部分。主に勝浦(佐藤浩市)と沙織(志田未来)の孤独との葛藤と微かな幸福(家族の絆を考える)に重点を置き描いた作品。
特にマスコミやネットユーザーの演出はえぐいですが、少々過剰すぎである。現実はもっと無関心で楽観的な傍観者が多数であり、警察の対応もあそこまでは酷くない。そもそも警察の家に行ったり、ペンション行ったり、同級生の男の行動等違和感だらけである。
「踊る〜」シリーズの制作陣が作ったとだけあって、警察のシステムの「容疑者家族の保護」という点に目を付けたのは面白いが、リアリティさに欠けるのは否めない。
この手の暗くて重い映画は興行的には伸びないでしょう。
故に、考えさせられる作品ではあるが、わざわざ映画化するほどのものなのか?と思う。前章のように2時間ドラマ枠で更なる違うエピソードも見たいものです。
ちなみに、先日、米アカデミー外国語映画賞の選考から漏れましたね。まぁ頷けるでしょう。
2009/12/20▼
2009-12-20▼
その風景はなるで現代の魔女狩りのよう
少年加害者逮捕時の混乱の様子を、その家族が記した手記を読んだことがあります。 冒頭の逮捕の場面はまさにそれを実写化したようなリアリティを感じました。
家族が犯罪を犯すという衝撃とともに、世間はおろか親戚や親友までも敵になってしまうという恐怖。
その変わり身は残酷なほどに素早い。
ネットで犯人の家族を追い回す病的な人たちの凶悪性はわかりやすい悪ですが、知る権利を振りかざすマスコミも質は違えど五十歩百歩。 とはいえ、近所でこのような事件が起きたら自分はどんな行動をとるだろうかと想像してみれば、やはり感情的に非難の目を向けないでいられる自信はないし、知らず知らずに魔女狩りに加担してしまうかもしれません。 その残酷さと愚かさを肝に銘じておかねばならない、と感じさせられました。
映画「手紙」の中でも、加害者の弟に「世間の非難は同然のこととして受け止めるべきだ。」と刑事が諭す場面がありましたが、佐藤浩市扮する刑事の言葉は相手が少女ということもあり、さらに優しい励ましになっています。 自らも償いようのない罪を感じている人物ゆえの言葉なのでしょう。
犯罪によって傷ついた人々の再生しようとする姿を描いた作品でもあると思います。
2009/12/14▼
2009-12-14▼
加害者の家族を保護するという設定のもの珍しさだけに終わっていない、一級のエンタテインメント作!!!
さすがは巨匠・君塚良一の脚本!そひて演出もなかなか。何度も休憩をはさんでの視聴が習慣になってしまっている私なのに、最後まで一気に見てしまいました。(氏は今回、監督もされているようですが、他にも演出作品はあるのでしょうかね?)主役の佐藤浩一の相変わらずのかっこよさと未来の大女優・志田未来の熱演は言わずもがなですが、その周囲のひと癖もふた癖もある人物たちがまたいいです!いじめに遭い引きこもってしまった息子を持つ新聞記者、警察の不手際で息子を亡くした夫婦、優しさを装いながらガールフレンドを生贄に差し出す同級生などなど・・・。どいつこいつも根っから悪いやつでもないのだけれど、それぞれにもっともな理由があって心に闇を抱えているところが共感を誘います。ついでながら、“一見チャラチャラしているけど実はそれなりにオトナ“なかんじを巧みに体現している後輩刑事(松田龍平)の存在感も光っていました。(亡きお父ちゃんのかっこよさにはまだまだ及びませんが・・)
物語の内容的には「本来批判されるべき対象が、テレビを代表とするマスコミからいつの間にかそれらのライバルであるネットにすりかえられているのは、映画制作の出資者であるフジテレビへの遠慮ではないのか」みたいな指摘も多々あるようですが、もっとざっくりと「当事者対彼らをとりまく周囲全般」という見方をすればなかなかよくできたストーリーなのではないでしょうか。佐々木演じる記者が自分たちが掴んだネタについて「俺たちが(サッカーのゲームで)ボールをキープしてるとばかり思ってたら、いつのまにかボールは坂道を転がりだしてた。転がるボールは誰にも止められない」みたいな科白が君塚氏の考えを象徴している気がします。
・・・と、収集のつかないことをダラダラ書いてしまいましたが、作品のテーマとか作者の主張といったむづかしいことはぬきにして、終始ドキドキハラハラさせてくれる一級のエンタテインメントであることは間違いありません。この作品がさほど評判にならなかったのが不思議でなりません。
2009/12/06▼
2009-12-06▼
誰も守るつもりがない
いかにもフジTVがからんだ映画。
前半はドキュメンタリー調に快調に進んで行きます。
後半は息切れバテバテで話がこんがらがって来ます。
最後は落し処が見つけられず曖昧な結末で、はい終了。
犯罪加害者の家族を保護するという斬新な脚本は興味をそそられます。
群がるマスコミが情報を垂れ流す場面はリアリティがあり、
その無責任な行為から必死に少女を守ろうとする刑事。
マスコミのあり方を問題視する社会派的なテーマだと思い始めますが…
いつの間にか「2ちゃんねる」を代表とするネット社会の責任に問題がすり替えられています。
ライブ映像をネット中継するシーンなどはネットに対するテレビ局の悪意すら感じます。
マスコミの取材姿勢に対する問題提起は何処へ?
2009/12/03▼
2009-12-03▼
リアリティに欠ける
加害者家族の保護という社会派作品であり、ドキュメントタッチなのだから、リアリティが無ければ説得力がでないのにリアリティがない。松田龍平がいまいち刑事っぽくないのは許せても、挙げればきりが無いほど現実離れした演出が多すぎる。あと所々かなり下手な役者がいるのもいただけない。
また、加害者家族の苦しみを見せるなら、平和な日常みたいなものを見せてそこから事件後の転落を描かないとあまり苦しみが伝わってこない。親に、あの子をちゃんとしつけていたとかいきなり言われても…
良いところは主役二人の存在感と最後まで見られたところ。